『最果ての島の不死王』
世界の最果ての島では、みずから研究のすえ、不老不死の秘薬を編み出し、
それを使って不死となった善王がいた。
すべては老いさらばえ、死を恐れるがゆえ、小心者の成果だったのだ。
しかし、不老不死の力を得た王はありとあらゆる贅沢に飽きてしまい、
心は荒んで、むなしさが募るばかりとなった。
反対に、限りある命だからこそ、今を生きていることに意義があるのだ、と気づいたが時すでに遅し。
自殺を計ろうにも(傷口が再生して、元の身体に戻ってしまう、という設定)、
死ねないのは皮肉だった。人間にとって、生き続けるのも無間地獄なのだ。
そこでいっそのこと、誰かに殺して欲しいと、奇想天外の依頼を出した。
ところが依頼された刺客、腕に覚えありの剣術使いを島に送り込むも、
王に引導が渡せず、すごすごと帰ってきてしまう。
主人公もそんな依頼を受け、島へ渡る1人だ。
まっとうな方法では王を殺害できないことは知っていた。島に住む数人の住人から情報収集を。
その結果、王の作った秘薬だけで不老不死になったわけじゃない。
陰で、悪魔メフィスト・フェレスが王を操っていることが判明した。
悪魔は邪悪な力を使って、さも王が不死になったよう見せかけているだけにすぎない。
真の敵は悪魔なのだ。悪魔を倒してこそ、王は死ねない苦悩から解放される。
……という変化球の物語を作った。これは見事、完成させたよ。
オープニングは主人公のモノローグによる回想シーンから始まる凝ったものを作ったっけ。
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