零　−真紅の蝶−

このシリーズの本来の狙いが幽霊モノである。
端的に言えば、幽霊＝キャー！で怖がらせる。
実に単純明快であり、消費者に訴えかけやすい。

それだけでは浅いので裏テーマ『生贄』が存在する。
これは製作者の意図と趣味に違いあるまい。
(反対に言えば、『人身御供モノのゲーム』がどれほど購買意欲をソソると言うのか。
そんなのマニアックすぎて誰もが敬遠してしまうがな。少なくともおれなら飛びつくが)

人身御供(もしくは供儀)は理不尽な暴力だ。『白羽の矢』を立てられた者は、情け容赦なく神の『食べ物』とされる。
選ばれた者の悲しみ、怒りを感じ取ってこそ、製作者は喜んでくれると思うよ。
ってなわけで、このゲームをプレイするときは、ちょっとは注目してね。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｂｙ一民俗学ファン


　　　　　　　　　　参考文献『生贄と人柱の民俗学』批評社
　　　　　　　　　　　　　　『神、人を喰う』新曜社

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